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北摂吹田動物クリニックでご提供している健康診断メニュー
当クリニックでは、動物たちの健康を守るため、さまざまな健康診断メニューをご用意しています。各健康診断コースの詳細は、お気軽にお問い合わせください。
一般身体検査
動物の表情や振る舞いを観察することは、全体的な健康状態を理解する上で重要です。当院では、以下の方法を用いて動物の健康状態を把握します。
問診
動物の元気さ、食欲、排尿、排便、嘔吐、咳などの状態を確認します。症状の発生時期や変化についても詳しくお伺いします。
体重測定
正確な投薬量を決定するために重要です。急激な体重の変化や水分のバランスに関する情報も得られます。
体温測定
直腸温を測定し、健康状態の一端を把握します。
体温測定を嫌がる子もおりますので、抵抗が激しい場合は実施を見送ることもあります。
視診
動物の態度、意識状態、歩行様式を含む全体的な観察をおこないます。耳、目、鼻、口腔、皮膚、被毛、肛門付近も詳しく見ます。
触診
皮膚やリンパ節の異常、関節や骨格系の状態を確認します。腹部触診で、腎臓や膀胱、腸などの異常を探します。
聴診
肺、心臓、腸の音を聴き、内臓の健康状態を評価します。
血液検査
当院では、動物の健康状態を把握するために、簡便な血液検査をおこなっています。この検査は静脈から採血し、必要に応じて専門の検査センターに血液を送ることもあります。
検査結果の所要時間
検査項目によって結果が出る時間は異なりますが、通常の検査では約10分程度で結果を得ることが可能です。
血液検査の種類と目的
血液一般検査 | 赤血球、白血球、血小板など、血液自体の形状や量を調べます。 |
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免疫・血清学的検査 | 病気によって生じる抗原と抗体の反応を検出し、診断に役立てます。 |
生化学的検査 | 血液中のたんぱく質、糖質、酵素などの成分を分析します。 |
クリニック内で診断可能な病気
- 貧血
- 脱水
- 白血球増加症(炎症、感染、アレルギー、寄生虫感染、ストレスによるもの)
- 黄疸
- タンパク異常
- 電解質異常
- 肝疾患
- 胆道系疾患(胆のう、胆管)
- 腎臓疾患
- 糖尿病
- 感染症(猫白血病ウイルス、猫免疫不全ウイルス)
- フィラリア検査(ミクロフィラリア検査、フィラリア成虫抗原検査)
- 内分泌疾患(犬の甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症、猫の甲状腺機能亢進症)
- C反応性蛋白
外注検査により診断可能な病気
- 犬猫の呼吸器病結膜炎の鑑別(DNA検出のPCR法)
- 糞便内ウイルス・寄生虫の検出(PCR法)
- 猫コロナウイルス
- バベシア原虫
- ヘモプラズマ
- 血清アミロイドA
- 膵外分泌不全(消化酵素の不足)
- 貧血の鑑別
- 内分泌疾患の確定診断
- 細胞診
- 病理組織検査
便検査
下痢が発生した際、特に便がゆるい状態が続く、または食欲があるにもかかわらず体重が減少する場合、寄生虫の存在が疑われるため糞便検査を実施します。
検査の種類と目的
寄生虫や腸内細菌叢の検査 | 消化吸収の状態や腸内細菌叢、寄生虫の有無を調べます。 |
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観察 | ウンチの色、臭い、形状を評価します。 |
顕微鏡検査 | 腸内細菌叢の状態や寄生虫の卵を検出します。 |
特定の寄生虫の確認 | 回虫、鈎虫、鞭虫、サナダムシ、コクシジウム、ジアルジア、トリコモナスなど。 |
※院内検査の精度は高くないため、繰り返しの実施や外注検査による診断が必要なこともあります。
特異的な便の特徴
黒いウンチ | 上部消化管での出血を示唆。 |
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白いウンチ | 胆管閉塞の可能性。 |
悪玉菌の確認 | 大腸菌、サルモネラ菌、クロストリジウム、カンピロバクターなど。 |
特定の病気の検出 | パルボウイルスの抗原検出テスト(院内で可能)。 |
多量で臭い匂いがするウンチ | 消化不良やアレルギーによる小腸性の下痢の可能性。 |
少量で頻繁に排便し、 粘液や鮮血が混じる場合 |
大腸性の下痢の可能性。 |
便の採取方法
浮遊集卵法 | 自然に排出された新鮮なウンチを使用。サランラップやビニール袋で包み、乾燥を防ぎます。必要量は約1cm角。 |
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直接法 | 来院時に肛門から直接便を採取し、即時検査。 |
尿検査
泌尿器系の疾患が疑われる場合に実施されます。特に腎疾患、膀胱炎、膀胱結石、膀胱腫瘍、前立腺疾患、尿道疾患などの診断に有用です。
検査目的
尿の特徴の評価 | 尿の量、回数、色、濁り、臭い、排出の様子など。 |
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特定の状況での検査 | 脱水、高齢、血液検査の結果から腎不全や糖尿病、腎盂腎炎が疑われる場合。 |
尿検査により分かること
尿比重 | 腎不全の有無(腎不全では薄い尿になる)。 |
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ビリルビンの量 | 肝臓疾患や胆道系疾患(胆嚢炎・胆管炎)、溶血性疾患の可能性(犬で2+、猫で+が異常)。 |
たんぱく尿 | 膀胱炎やたんぱく漏出性腎症(糸球体腎炎、腎アミロイドーシス)。 |
糖尿病の診断 | 尿糖の有無。 |
重度の糖尿病の評価 | 尿中のケトン体の有無(重度の場合は集中治療が必要)。 |
結石、膀胱炎、膀胱腫瘍の検出 | 尿を遠心分離し、沈殿物を検査。 |
SDMA検査
SDMA検査は、ペットの慢性腎臓病(CKD)だけでなく、他の疾患の検出にも役立つ重要なツールです。この検査は腎機能の早期低下を検出するための信頼性の高い方法で、食事や筋肉量の影響を受けにくい特性を持ちます。
SDMA検査が有用な6つの疾患
甲状腺機能亢進症 | 特に高齢の猫で多いこの疾患の診断において、SDMAは腎機能のより正確な評価を提供します。クレアチニンに比べて、筋肉量の影響を受けにくいSDMAは、腎臓の機能をより正確に反映します。 |
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ベクター媒介性疾患 | これらの疾患が引き起こす二次的な腎障害を早期に検出するのにSDMAが有用です。 |
全身性高血圧症 | SDMAによる検査は、高血圧が原因で起こる二次的な腎障害を検出するのに役立ちます。 |
心腎連関 | 心血管系と腎臓系の病態を総合的に評価する際にSDMAが有用です。 |
下部尿路閉塞 | SDMAは、急性腎障害のリスクを評価し、治療の方針を決定する際に役立ちます。 |
薬物毒性 | 特に薬物の偶発摂取や長期的な使用による腎機能への影響を評価するのにSDMAが役立ちます。 |
SDMA検査の実施タイミング
腎臓は全身の健康を維持する重要な臓器です。さまざまな原因による腎障害が健康に影響を及ぼす可能性があるため、腎機能を正確に評価することが重要です。SDMA検査は、他の腎臓バイオマーカーや尿検査と併せて定期的におこなうことで、腎機能の精度を高め、患者に最適なケアを提供するために役立ちます。
眼科検査
動物の眼科検査は、問診と視診から始まり、必要に応じてさまざまな検査がおこなわれます。検査は動物が不安を感じないよう迅速に進められます。
検査内容
問診・視診 | 動物の種類、年齢、既往歴、親兄弟の眼疾患の有無。 眼の症状の変化、使用している薬について。 眼以外の症状、例えば元気や食欲の有無、水を多く飲むなど。 顔全体の観察、眼球の大きさや向き、瞳孔の比較。 |
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基礎神経学的検査 | 威嚇反応、対光反射、眼瞼反射、眩目反射の確認。 |
涙液量検査(シルマーティアテスト) | 涙の量を測定し、ドライアイや角膜炎の診断に使用。 |
角結膜染色試験 | 角膜や結膜の傷の検出にフルオレセイン染色液を使用。 |
鼻涙管疎通試験 | 涙の通り道の閉塞を調べるために実施。 |
培養検査・角結膜塗抹検査 | 感染症や腫瘍の診断に用いられる。 |
細隙灯顕微鏡検査 | スリットランプで眼球の断面構造を観察。 |
眼圧検査 | 眼圧の測定により緑内障などを診断。 |
眼底検査 | 網膜や視神経乳頭の観察に使用。 |
眼内超音波検査 | 眼球の大きさや眼内構造を調べる、網膜剥離や水晶体脱臼などの診断に利用。 |
レントゲン検査
レントゲン検査は、X線を用いて生体内の構造をフィルムに映し出す画像診断法です。この検査は無痛であり、主に体の横向き、仰向け、または伏せの姿勢でおこないます。X線は放射線ですが、検査に使用される量は微量で、通常は有害な影響はありません。
レントゲン検査でわかること
臓器や構造物の位置、形、大きさ、数の変化を確認でき、腫瘍、骨折、関節炎、異物誤飲、肺炎、気管支炎、心臓肥大、膀胱結石、腎臓結石、妊娠診断、腹水、胸水などを診断します。
エコー検査
エコー検査(超音波検査)は、音の透過と反射の原理を利用して体内部の断層像を描き出す無侵襲的な検査です。ゲルを塗り、探触子をあてることで、各臓器の動き、形状、機能を診断できます。
エコー検査の目的
エコー検査は、心臓(心筋壁の厚さ、弁の異常、血流の異常、逆流の有無、収縮力など)や腹部(肝臓、胆のう、膀胱、腎臓、脾臓、腸、腹水)の内部構造を詳しく調べるのに用いられます。
健康診断は大切なペットの健康を守る上で大切です
健康診断は、動物の健康状態を正確に把握し、適切な治療や予防をおこなうためには非常に大切です。当クリニックでは、動物たちの健康と幸福を支えるために綿密かつ多角的な検査を実施しています。大切なペットの健康に関するご不安や疑問があれば、どうぞお気軽にご相談ください。