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腎不全
動物の腎不全は、急性腎不全と慢性腎不全の二つのタイプに分かれ、それぞれ異なる特徴と治療方法があります。その2種類について詳しくご紹介します。
飼い主様に気づいていただきたい腎不全初期症状
- たくさん水を飲む
- 多尿
- 最近元気がない
- エサを食べてくれない
- 嘔吐
- 下痢
このような症状が
みられたときには、
早めに獣医師にご相談を
腎臓にはどのような役割があるのでしょうか?
腎臓の主な役割は、体内の老廃物を取り除き、尿を生成し、ホルモンを分泌することです。犬や猫が呼吸や食事を通じて生成した老廃物は、腎臓内の糸球体で血液から濾過されます。この糸球体は、大きな分子(赤血球や蛋白質)を血液に戻し、老廃物や水分、電解質、ブドウ糖などを尿細管で再吸収して尿を作ります。腎不全になると、この濾過工程が障害され、体内に有害物質が蓄積し、非再生性貧血を引きおこすことがあります。
腎不全の症状とは?
- やせる
- 食欲不振
- 歯茎の薄さ・口内炎
- バランスの崩れ、つまずき
- 口が臭い
- 嘔吐、下痢
- 血尿
腎不全の種類と治療
腎不全の種類
急性腎不全
急激に腎臓の機能が停止する状態。適切な治療により、腎機能の回復が期待できます。
慢性腎不全
ゆっくりと進行する腎臓の機能低下。症状は徐々に現れ、長期間にわたり管理が必要です。
検査と治療
血液検査と尿検査によって診断されます。
腎不全の治療には、急性と慢性の場合で異なります。急性腎不全では、原因の治療により腎機能の回復が可能ですが、一度損傷した腎細胞は元には戻りません。慢性腎不全は進行性で、腎臓の細胞が30%以下になると症状が顕著になります。血液透析や腎移植は現実的ではないため、点滴、尿毒素吸着剤、特別な食事による延命治療が一般的です。
飼い主様にお願いしたい腎不全の予防について
塩分の高い食品を避け、若い頃から適切な食事管理に努めることが腎不全の予防につながります。早期発見が治療のカギを握りますので、少しでもいつもと違うと感じたら早めに獣医師にご相談をされることをおススメします。
飼い主様が腎不全の兆候を見逃さないために
動物の腎不全は、急性腎不全と慢性腎不全の二つのタイプに分かれ、それぞれ異なる特徴と治療方法があることをご紹介しました。急性腎不全は、適切な治療により回復が見込まれる一方で、慢性腎不全は進行性であり、主に延命治療がおこなわれます。早期発見と適切な食事管理が、腎不全の予防と管理において重要です。当院でも、腎不全の早期発見・早期治療に努めております。日頃から健康管理のためにも健康診断を受けましょう。ネコちゃんや犬に少しでも気になる症状があるときにはお早めに受診されることをおススメします。